天竜川サツキマス白書 vol.22 釣期,釣り場,尾又長と、ミノー長との相関

天竜川サツキマス白書、まだまだ続きそうです・・・
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やばいです


最近、なんだか、解析することが面白くなってきました


以前は強烈な効き目の睡眠薬としか思えなかった多変量解析の教科書
毎日、それに目を通すののが楽しみになってきました



かなり、やばいです      (もしかしたら、壊れかけているかも?)



釣りより、楽しいかも     (魚が釣れなくて、壊れたみたい?)



ま、そんなことは釣れないオフシーズンだから言える戯言  (釣れるシーズンって来るのか?)



ま、いいやemoticon-0126-nerd.gif さて、前回はサツキマスのサイズ(尾又長)と釣期と場所の相関を見てみました。
結果から言えば、釣期と場所には相関があり、後半ほど上流になっていることは間違い無し
ま、これは遡上魚なんだから当たり前と言われれば、それまで

釣期と場所は、魚のサイズにはあまり相関が無く、強いて言えば(といっても、統計学上では言っちゃいけないレベルなんですが)、”大物は後半”っていう相関があるかないかぐらい(多分、ないかも)って結果でした



今回は、ミノー長とそれぞれの要因との相関を調べてみようと思います



『vol.18 ミノー編その4』では、こんなグラフで、各場所と各ミノー長で釣れた数をまとめてみました
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グラフをクリックすると大きく拡大できます
拡大後にも、インターネットエクスプローラーなら画面右下の拡大レベルの変更(虫眼鏡マーク+)で更に拡大することも可能です

過去10年の230データ('02と'00除く)

GWに下流で釣れるデータ数が多いことを考慮すれば、
上流域ほど小さく、下流域ほど大きいミノーという傾向
がありそうです

と結論づけていました



果たして、本当にそうか? (←自分で言っておいて、本当か?ってのもどうかと思いますが・・)




グラフを大雑把に見て結論づけるのではなく、今回も一般的な統計学の指標で評価してみます


<2000~2009年の231尾のデータ>
場所(河口からの距離)とミノー長の相関    (標本)共分散=-10.43
                            相関係数=-0.114
    

相関係数が負(マイナス)になっているということは、河口からの距離が長いほどミノー長は短くなるという傾向を示しますので、以前に書いた上流域ほど短いミノーという結論は、間違ってはいなかったと言えます。ただ、相関係数が示すように-0.1という数字は統計学上では相関があるとは言えない程度(1に近い程、相関があり、0は相関が無い)


それでは以前に疑問が残った、上流だから(川幅狭いなどの影響で)小型のミノーなのか?
日数経過(ルアーにスレた)したから小型のミノーなのか?をはっきりさせるため、
経過日数と相関をとってみます


釣期(解禁からの経過日数)とミノー長の相関  (標本)共分散=-16.87
                            相関係数=-0.053
    
相関係数は一応、負(マイナス)になっているので、日数経過するほどミノー長は短くなるという傾向はあるようですが、場所との相関係数に比べて、こちらは半分程度


ミノー長は場所との相関の方が高いようです

上流域ほど小さく、下流域ほど大きいミノーという傾向は、やっぱりアリなんだと思われます(あくまでも、統計学上ではナシかもしれませんが、ここでは無理矢理言えば、アリ!)



最後に、最も個人的に興味がある


ミノー長は、魚(サツキマス)のサイズに関係があるのか?



尾又長とミノー長の相関  (標本)共分散=-0.986
                  相関係数=-0.015
   

ひょぉぇーーーーーemoticon-0104-surprised.gif


相関係数、マイナスですかぁ~~


マイナスってことは、デカイミノーほど、魚は小さい!

といっても、相関係数の絶対値、小さすぎ
正負がどうのこうのと言うよりは、これはほぼ”ゼロ”で相関無しとすべき


ってことは、


ミノーの大きさと、釣れるサツキのサイズは無関係

って、言ってヨシでしょう



以上、ここまで、2要素の組み合わせでの相関を見てきました

結論から言うと、相関が高いと言えたのは、”後半ほど上流”ってことぐらい

しかし、ここで注意しなければいけないことがあります。2要素の組み合わせを調べたつもりですが、それには他の要素も複雑に関係していたはずです。
例えば、前半に下流域で13cmのミノーで30cmのサツキマスが釣れた場合と、後半に上流域で5cmのミノーで45cmを釣った場合を考えてみます。
ミノー長と尾又長だけの相関を取ってしまうと、大きいミノーでは小さいサツキが釣れるという結論が導き出されますが、小さいサツキが釣れたことには前半で下流だったことが大きく影響していたせいかもしれません。その逆に、大きかったのは後半で上流だったことが影響していて、ミノー長は関係無かったのかもしれない。


このように、世の中の出来ごとは多数の要因が複雑怪奇に絡み合っていて、2つの要因の相関を取るだけでは説明できないことも多い(そこでは、他の要因の影響を排除出来ていない場合が多い)


そんなときこそ、


”多変量解析”ってのが使えるらしいんですよemoticon-0126-nerd.gif
(実は、まだ良く判ってはいないんですが・・・・)

他の要因の影響を取り除いて、その要因の影響量だけを導き出すことが出来るってのがウリ

しかも、”重回帰分析”ってので導き出す1次式で世の中のほとんどのことを説明するのに十分だと言うんだから面白い(←すっかり、睡眠薬(の本)にだまされちゃってますが・・・)



次回は、この多変量解析で重回帰式を求めて、サツキの尾又長の予測計算式を求めてみます


本来なら重回帰式が求まれば、複数の要因の互いの影響を取り除いて、サツキの大きさには何が一番影響しているのかが突きとめられるはずなんですが・・・

どうやら、この重回帰分析ってのは、目的変量(ここではサツキマス尾又長)と相関の低い説明変量(時期、場所、ミノー長)では、うまく分析が出来ないらしい!? しかも、説明変量同士に高い相関があってはいけないんだそうだ!(時期と場所が一番相関が高い!)


ま、ダメならダメという結果が判るというのも、この多変量解析の面白いところなので、
やるだけ、やってみることにします


っていうか、ここまで読んでいる読者の方はおられるのだろうか????

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  by fish_anecdote | 2010-03-12 21:37 | 天竜川サツキマス白書

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